マイケルポーターの競争戦略(洋書)
書籍紹介
ポーターの競争戦略論をシンプルかつ十分に学べるエッセンシャル版。競争優位、バリューチェーン、ファイブフォース、差別化、トレードオフ、適合性ー企業の持続的な成功に不可欠な競争戦略のアイデアを豊富な事例と最新の理論に基づいて解説している必携のビジネスベーシック書。巻末にはマイケル・ポーター本人とのQ&Aも収録。近年の講演で頻出する経営者からの質問にポーター本人が答えています。
読んでみての感想
マイケル・ポーター本人が書いていないですが、直属の弟子と思しき方が書いており、またマイケル・ポーター本人へのインタビューも収録されていることからポーターの理論を正しく説明した内容となっています。
ポーターの理論であるファイブフォース、バリューチェーンまどのフレームワークと損益計算書や貸借対照表などの財務諸表との関係性や、それらフレームワークを活かした事例会社の競争戦略の分析などを解りやすく理解することができます。
マイケル・ポーターの原書は難しすぎて抵抗感がある人にとっては、本書はポーターの競争戦略に関する考え方が詰まっており、実際に業務に活用したいと思っている社会人や理論の大枠を理解したいと思っている初級者や学生に相応しい1冊になっていると思います。また経営に携わる企業幹部が実際に経営戦略を立案するうえで参考になるようなレベルの内容も記載されていると感じます。
Audibleの英文ナレーション
ネイティブナレーションのスピードとしては普通。発音に癖はなく、ソフトな声質であり、非常に聞きやすいです。
英語学習で要約読解する場合のポイント
3カ月程度で本書に関する邦訳書+洋書+Amazon Audibleで英語学習を完了させたいと思っている方への要約読解のポイントですが、正直ポーターの理論を簡潔に纏めているため、要約読解よりも全文読解をお勧めしたいぐらいの内容となっています。敢えて要約読解をするのであれば、まずは競争についてマイケル・ポーターの理論に沿った説明のある部分(邦訳書第1章~第3章、洋書Chapter1~3)が重要。第2章でファイブフォース、第3章でバリューチェーンというポーターの重要理論について説明をしており必読。それ以外では戦略についての記載のある部分(邦訳書第4章~第7章、洋書Chapter4~7)が必読。「価値創造(戦略の核)」「トレードオフ」「適合性」「継続性」の観点で、IKEAやサウスウェスト航空など企業事例を数多く使って説明をしており、非常に理解しやすいです。これらについては確実に読解することをお勧めします。
マイケルポーターの競争戦略(邦訳書) マイケルポーターの競争戦略(洋書)